2019年02月16日

Floyd & Shinji

2017年の後半から2018年の暮れまで、この形であちこちで活動してきました。
フロイドがアメリカに戻ることになり、この活動も途切れることになります。
この一年間は個人的にとても実りのある一年になりました。

2017年の冬前に、本気で英語を覚えようと勉強を始めた頃に紹介されたのが
フロイドでした。僕もフロイドも、カントリーという音楽にそれぞれの考えが
あって、なかなか共有できるミュージシャンと知り合えないという状況だったので、
どうせまた駄目だろうと期待薄。

おそらくフロイドからしても日本にいるカントリーシンガーに色々思うことも
あったと思うし、僕としてもアメリカ人だからといって、素晴らしいミュージシャン
じゃない人も沢山知っているし。

人気のあるなしや、リスナーの評判もあまり関係なくて、
音楽への態度、仕事への態度、その信用度は一緒に活動してみないと
わからないことも良くありますが、経験から大体わかるようになってたりして。

そういうこともあって出会いが遅れましたが、英語の勉強に踏み込んでいた
おかげもあって、自分の話す内容が通じなくても折れない心だけはしっかりと
保つことだけは出来ていたと思います。

初めてフロイドを見たのは横須賀のYTYでした。
沢山のマール・ハガードの曲の合間に演奏される彼のオリジナル曲は
ジョージ・ストレイトや、アラン・ジャクソン以降の
僕にとっては比較的モダンなカントリーでしたが、
フロイドの歌の力もあって、すんなりと入ってきました。

当時のフロイドと僕にとって、共有していなくてはいけない
カントリーのスタンダードがかなり被っていたのも大きかったですが、
とにかく、曲を伝えるのにタイトルとキーだけで伝わる(もちろん英語で)。
演奏中に肝心なところで目が合う(譜面を見ていない)。
つけたいところにハーモニーをつけられる(歌詞を把握していて歌える)。
曲中の歌詞を変えたことにも気づいて楽しめる。

この条件を満たす仲間を日本で見つけることはお互いに無理だと思っていたので、
一緒に演奏を始めた直後のあの心地の良さは格別なものでした。
おそらくフロイドもそう感じていたとは思います。

それから日本中をあちこち回り、最終的にはアメリカツアーにも行き、
ナッシュビルのスタジオでフロイドの曲をレコーディングするという
素晴らしい経験をしました。エンジニア、ドラマー、ギタリスト、
皆が本当に素晴らしいミュージシャンだったし、何よりもその時には
スタジオでのコミニュケーションは英語で問題なく出来ていたので、
その時の気分の良さも格別でした。

ナッシュビルのナンバーシステムに関しては知っているつもりでしたが、
コードが一拍ずつ変化するときにFifteenとかTwenty Fiveという言い方があるとは
知らなかったし、めちゃくちゃ便利だなーと。

英語に関してはとにかく音楽に関すること、食べることなどはそれほど問題ないのですが、
とにかく普段のなんてことない話、所謂日常会話はまだまだ勉強しないといけない
感じです。とにかくアメリカの人達の、本題に入る前の会話の豊富さと、
人当たりの良さ(田舎に限るかもです)。

思わぬ方向から話が来た時に、何を話してるのかわかったとしても、
良い感じで会話を続けられない。日本語での会話でもそんなに気の利いたことは
言ってないないはずなんだけど、おそらく頭の中が海外ドラマのノリに
なってしまっているのか、自分が駄目なやつな気がしてくる。

しばらくフロイドから毎日のように電話が来ていたおかげで聞き取りも
かなりレベルアップしたし、話すバランスとしては8対2くらいだったけど
自分の意見も言ったり、話題を振ったり変えたりも出来るように。

僕ぐらいの英語力の場合は、人の話を聞いてそれに対応するというよりも、
言いたいことをバンバン言い続ける方が楽だし、自己紹介も兼ねられる
ので便利。相手の言ってることがわからなかったら、すぐに違う話題に変更。
けっこうこれがポイントです。
そんな努力の甲斐あってかVersantというテストの最高点が
60点!!他のテストだとどれくらいの実力かは、知りたい人は
調べてみて下さい!

LAではベーマガの企画で一緒に仕事した以来のジェリー・ジェモットとの再会。
あの頃は本当に聞いてるだけだったけど、今回はベースについてのアプローチ等、
ミュージシャンとしての会話が普通に出来るようになっていて
更にジェリーと仲良くなれた気が。

英語力の向上と共に、フロイドと僕の音楽性の違いもわかるようになり、
今年からはそれぞれの活動に。

そしてフロイドはアメリカへの帰国を決めたようです。
いずれにしても去年一年の経験は本当に大きかったし、何よりも
お客さんとしてではなく、仲間としてアメリカでライブやレコーディング
が出来たこと、そして僕がアメリカで歌ってもとりあえず受けたこと!

そんな経験が出来たのもフロイドとの活動があってこそなので感謝感謝。

一つ気になったのは、フロイドのようなしっかりとしたキャリアを持つ
ミュージシャンに対して、日本のカントリーファンの反応が薄かったこと。
僕自身のカントリー活動でも同じようなことを感じていたので、
きっと、僕やフロイドが感じているカントリーという音楽と、
日本でカントリーを愛する人達のカントリーという音楽には何か大きな
溝があるのかもしれません。

マール・ハガードの歌にもありますが、誰かが僕らのことを悪く言ってるかも
だけど、それは間違いだよ。

僕もフロイドも、それぞれ音楽活動は続けていくと思うので、
気になった人は遠慮しないで見に来てください。フロイドはアメリカですが。
とにかく本物のカントリーを演奏したいので、音楽以外でのサービスは
ほとんどしない僕達です。押し付けがましくない居心地良さが良いところ。

来てくれたことへの感謝は演奏で。
また来て欲しいと思う気持ちも演奏で。
そんな普段着の音楽が僕は好きなんです。





posted by shinjibass at 15:47| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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