2013年05月02日

音楽における、思い込みや思い入れを創る仕組み。

音楽における思い込みや、思い入れは
聴衆や、音楽を始めるきっかけにおいては
多少役に立つかも知れないけど、それ以外では
結構『害』になることが多い。

そんな思い込みを生むのは、大抵『活字』や『言葉』で、
個人的にも経験があるんだけど、知らない固有名詞や
ジャンル名、音楽用語等を、なんとなく理解して放っておいて
しまうので、先に進めば進むほど、大きな誤解になったり。

情報源が偏った意見であったり、間違いが書いてあっても、
それがどんな情報かも知る由もない。インターネット
の様に、素人の意見が飛び交うことが無かった時代から、
特に海外の音楽に関しては、いい加減な情報も少なくなかった。

例えば『ビートルズ』というバンドがいて、彼らを
『最高のロックバンド』という売り込み文句と同時に知ったとする。
そして、初めて聞いた曲が『オブラディ・オブラダ』だったりして。
その人が、それでビートルズを好きになったかどうかがポイントでは無く、
売り込み文句が無ければもっとフラットに音楽を聴けただろうし、
実際『ビートルズ』からロックを感じるのは、思ったよりも高等技術が必要なはず。

ロックの歴史を少し落ち着いて知れば、ビートルズがオーソドックスな
ロックバンドでは無いということは誰にでも理解できること。
個人的には10代の男達が、金と名声に目がくらんで
服装やら髪型、音楽スタイルまでも変えながらも、だんだんと
音楽に戻ってく様にロックを感じる。

ビートルズと比べると、ポール・ウェラーなんかの方が
若い時から音楽や音楽ビジネスを良く理解していて、
自分のやりたい音楽を貫いてる。
インタビューもカッコイイ。どっちが上か下かじゃ無くてね。

こんな例も、言い方を間違えたり相手が悪いと批判の的に
なってしまう。それが『活字』や『言葉』による思い込みの
一番悪いところ。

ミュージシャンや音楽は絶対じゃ無いし、神でも無い。
ある人が好きな音楽を批判した時に、必要以上にムキになる人は、
そんな思い込み障害の可能性が大きい。

20代のうちは自分も色々戦ってきましたが(笑)、最近は
自分の大好きな音楽、自分の音楽が批判されても気にならない。
ちょっとだけ残念だとは思うけど。

日本においては、いつまでたっても、ギターやドラムの音楽は
外国の音楽だから、しっかり勉強しないとやばいことに。
放っておくと、安全パイの定番の音楽やバンドばかりが
良いとされ、その他の素晴らしい音楽が無かったことの様に
なってしまいそう。これも活字を信用しすぎる弊害。

こんな例も。
ある有名なギタリストがインタビューで『ジミヘンが好き』と
言った。という記事が出ていたとする。
その記事も、インタビュアーの質が問題で、ただ単に同じギタリスト
として、有名どころの名前として『ジミヘンは好き?』と聞いた
だけかも知れない。そして、大抵のギタリストは『好き』と答える。
ただそれだけのことなんだけど、そこから色んな解釈が生まれて行く。
そんな記事を基準にそのバンドやギタリストを語る人がどんどん
誤解を広げて行く・・・。

他にも最近、歌唱力あるっぽい物真似の人が人気らしいけど、
きちんと歌が歌えたり、演奏が出来る人は絶対と言い切れる
くらい、ほとんどの人が自分の憧れの存在の物真似が得意だ。

当然それをヒントに自分のスタイルを創り上げるんだけど、
よっぽどじゃ無い限り、人前で露骨にそれを出さないだけ。
そして物真似にもいくつか種類があって、そっくり写真みたいに
する方法と、自分なりのポイントを掴んで、そこをブーストする
方法等。前者はわかり易いかも知れないけど、芸が無いやり方。
後者は育てば可能性は無限。

ジョニー・キャッシュはずっとジミー・ロジャーズにこだわって、
どんなに客にうけが悪くても、何度もジミー・ロジャーズの曲に
挑戦していたくらいの、ジミー・ロジャーズ・ファンでもあるん
だけど、カケラも似てない・・・。おそらくジョニー・キャッシュ
独自の視点があるのだろうし、それを発展させてジョニー・キャッシュ
独自にスタイルを創り上げたのでしょう。

ディランも色んな人を取り入れてたけど、『そっくり』よりも
自分の好きなポイントのブーストに力を入れていたのでしょう。

何が言いたかったかと言えば、誰かの言葉や、わかり易い
キャッチ・フレーズを追うのではなく、自分で好きなポイントを
見つけて、ちょっと掘ってみるのが大切ということ。

本当に自分で見つけた思い入れや、思い込みは案外良いものです。
それでもそこに拘ると危険がつきまとう訳で。


posted by shinjibass at 03:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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